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おはようございます！

ステージⅣでの５年生存率は

約1.5％―すい臓がんは、

すべてのがんのなかでも

”難治がん”とされる。

しかも、『沈黙の臓器』と呼ばれる

すい臓のがんは自覚症状が

少ないことなどから早期発見が困難とされ、

進行も速い。

そうしたなか、早期発見の

新たな取り組みが注目されている。

医療の進歩により、『すい臓がん』と

闘う方法が少しずつ見えてきた。

順天堂大学医学部附属順天堂医院肝・胆・膵外科の教授で医師は

『早期で発見できれば助かる

可能性がぐんと上がる』と言う。

すい臓がんはいかに早く見つけるかが生死を分けます。

腫瘍の大きさが1㎝以下で転移していない状態であれば、

高い確率で治すことができます。

日本膵臓学会の調査によると、

すい臓がんステージ0での5年生存率は85.8％。

ただし、そうした超早期の発見は簡単ではない。

『通常のがん検診で行なう超音波（エコー）検査や

ＣＴ検査などでは不十分で、

なかなか見つかりません』」と医師は指摘する。

腫瘍マーカー検査も

早期発見にはつながりにくい。

そこで注目されているのが

『すい臓がんドック』だ。

ごく小さな腫瘍や病変などを

発見する目的の

”すい臓に特化した人間ドック”であり、

大学病院やクリニックで導入例が広がっている。

3年前にすい臓がんドックを

受診してステージ0の

すい臓がんが見つかった

都内在住50代男性の高橋さん（仮名）が語る。

著名人がすい臓がんで倒れたという

ニュースを見る機会が増えて、

恐怖心を持っていました。

私は以前に受診した人間ドックで

すい臓に嚢胞が見つかり、

リスクが高そうだったので

すい臓がんドックを受診したところ、

嚢胞のがん化の疑いを

ごく初期段階で発見できました。

超早期でがんを切除できた高橋さんは

術後の抗がん剤治療も最小限で済み

『すい臓がんドックのおかげで

元気に生きていられる』と笑う。

どういった検査で超早期の発見ができたのか。

検査を担当した北青山Ｄクリニック院長の医師が解説する。

当クリニックでは、すい臓がんの確定診断に

使われるＥＵＳ（超音波内視鏡）を使っています。

それにより、通常のＣＴや

腹部エコー検査では

見つからない早期のがんを見つける

精密な検査が可能となっています。

すい臓は胃の裏側に位置し、

肝臓、牌臓、十二指腸などに囲まれているため、

体の外からエコー検査をしても臓器や血管、

脂肪などが邪魔になる。

超音波内視鏡検査では小型エコーが付いた

内視鏡を使って胃壁の

すぐ向こう側にあるすい臓を観察するため、

検査の妨げになる物を回避できるメリットがあるという。

すい臓がんの死亡率が高い

和歌山県でも早期発見を目的に、

20年から県立医大で超音波内視鏡検査を

用いたすい臓がんドックをスタートさせた。

（「週刊ポスト」2024年2月9・16日号より）

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