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おはようございます!

 

ジェネリック医薬品の一時的な供給不足が

調剤業務にまで影響するのは、

それだけ使用割合が高いということだ。

なぜ今、ジェネリックが多く使われているのか。

 

薬剤師が解説する。

新薬の開発には300億円以上のコストと

9~17年の期間がかかるのに対し、

ジェネリック薬は1億円程度、

3~5年で開発できます。

 

安価に作れるジェネリックの使用は

患者の医療費負担を減らすだけでなく、

国の医療費全体を減らすことができる。

その削減効果は全国規模で考えると巨額なものになります。

 

政府は13年、医療費削減のためにジェネリックの

使用拡大に向けたロードマップを作成。

13年に46.9%だった使用割合は

直近で78.3%(20年9月速報値)に達した。

 

市場規模では19年に初めて

1兆円を突破(前年比7.5%増)し、

今後もさらに拡大すると見込まれている。

 

診察や処方薬の購入時、

医師や薬剤師からジェネリックを希望するか尋ねられたり

勧められたりすることは多いが、

これには”事情”がある。

 

『医者はジェネリックを飲まない』の

著書がある医師で作家が指摘する。

後発医薬品使用体制加算制度により、

病院や薬局はジェネリックを処方する割合が

高いと診療・調剤報酬の保険点数(1点10円)が加算されます。

 

例えば病院の外来診療では、

1枚の処方1につきジェネリックの割合が85%以上なら5点、

75%以上は4点、70%以上は2点が加算される。

 

処方箋1枚あたり50円以下の加算といえども、

1日数千人の外来患者が

来る都市部の大学病院などでは、

大きな収益源になります。

 

薬局も同様で、現在は処方1の受け付け1回につき、

ジェネリックの調剤数量割合が85%以上で28点、

80%以上で22点、75%以上で15点が加算されます。

 

こうした加算がある一方で、

ジェネリックの調剤比率が低い薬局に対しては

調剤基本料の”減算規定”というペナルティが設けられている。

アメとムチでジェネリックの普及を

推進しようという国の意図があるのです。

 

(「週間ポスト」2021年08月13日号より)

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