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おはようございます!
紅麹問題では、サプリメントを含む
健康食品の効果効能を
”保証する”とされる『機能性表示』という
仕組みの問題点も浮き彫りになった。
現在、機能性表示食品として
消費者庁に届け出があるのは約7000件。
問題を受けて、自見英子消費者相は
一斉点検の実施を表明した。
消費者庁は4月12日、
小林製薬の製品以外に、
11事業者の18製品で計117件の
健康被害報告があったと発表。
下痢や湿疹などのほか、
入院に至るほどの重篤なケースもあったという。
およそ1500製品が届け出を
撤回していることも報じられた。
安全性や効果効能については
製造する事業者任せで、
国の審査は必要ありません。
書類上の不備がなければ、
届けを出せば受理されてしまう。
国が認めているのは
あくまで”書類上の情報”だけで、
原料や製造過程、安全管理についても
ノータッチといっていい。
科学的根拠を示すためのものですが、
この論文すら”作成を請け負う”会社があります。
なかには、数十人程度の
アルバイト要員を集めて、
短期間で調査しただけの結果を論拠として
まとめるという杜撰な内容のものもある。
国は一件一件、精査などしないので
それでも通ってしまうわけです。
個別に国の審査を受ける
トクホ(特定保健用食品)ですら、
導入当時は”効果はわずかしかない”と批判されたのに、
機能性表示食品は比べものにならないほど制度が緩い。
パッケージや宣伝の売り文句も、
景品表示法で規制はされているものの、
グレーゾーンにある
表示多々見受けられる。
かつて、”潤う”という効果を
うたっているコラーゲン飲料のメーカーに、
”何がどのように”潤うのかを
問い合わせたことがあります。
コラーゲンというからには
肌か髪の毛かと思っていたら、
その回答はなんと、”のどが潤う”。
ドリンクでのどが潤うなんて当たり前のことですよね。
誤解を招くギリギリの宣伝が許されているのが、
サプリメントなのです。
目に見えた効果や効能が
ないことがむしろ仇となり、
”お守り”のようにのみ続けてしまう人が
多いのもサプリメントの特徴だ。
医薬品には効能があるから、
症状が治まれば服薬をやめることになります。
サプリメントはそうした効果を
望めないことも多々あり、
またのんでいるということだけで
”健康にいいことをしている”という気持ちになって、
漫然とのみ続けてしまう人が少なくない。
サプリメントにほとんど効果がないという前提でいえば、
効果がある場合には同じだけの
強い副作用があると考えていいでしょう。
薬のような効果を期待している人が多い一方、
副作用については”薬じやないから大丈夫”と
ダブルスタンダードになってしまうのが
サプリメントの落とし穴。
病院に行くほどの不調が
表れてからでは手遅れになるほど、
気づかぬうちに体が蝕まれる
リスクについてしっかりと考えるべきです。
危惧されるのは、効果効能の
不確かさや副作用のリスクだけではない。
すでに話した通り、サプリメントはその安全性も
健康効果も極めてギリギリのところにあります。
それでも販売に踏み切るのは
”健康な人がのむ”ことを大前提にしているから。
”健康な人なら”効果が期待できる、
”健康な人なら”副作用の心配も少ない―
だから1日○錠、毎日○粒のめば
さらなる健康効果が期待できる
”かもしれない”ということ。
それにもかかわらず、
実際にのんでいるのは高齢者や
持病のある人が大半です。
健康状態が悪い人が
のむことで症状が悪化したり、
持病の薬とののみ合わせが悪ければ
命を落とす危険すらあります。
サプリメントとはそもそも、
”足りないものを補う”という意味です。
病気を治して健康になるためのものではなく、
健康な人に不足している栄養素や
成分を補うためのものと
捉えるべきでしょう。
(「女性セブン」2024年05月02日号より)
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