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おはようございます!
たとえば、亜鉛は1日に40㎎、
マグネシウムは1日350㎎を
超えて摂取すると過剰と言える。
これを超えて飲んでいる場合は
量を減らすか、頻度を減らしたい。
通常であれば、これらのミネラルは
腎臓の濾過機能により尿中に排出されます。
しかし、腎機能が落ちてしまうと、
濾過されずにとどまり、
血中濃度が高くなりやすくなってしまいます。
この状態で特定の成分だけを
凝縮したようなサプリを服用すると、
血中濃度が過度に高くなり、
たとえばマグネシウムの場合は、
嘔吐や低血圧などの症状を引き起こす
高マグネシウム血症につながりかねません。
もう一つ気にしておくべき成分がある。
リンだ。
リンそのものはサプリとして
摂取することはないが、
ウコンなどにも多く含まれているため、
知らず知らずのうちに口にしている可能性がある。
『通常の食生活をしていればリンが不足することはなく、
むしろ多くの人が”リン過剰”の状態です』と指摘する。
とくにいわし、さば、するめ、ハムやソーセージなどの
食品はリンの含有量が多いため、
日常的にそれらを食べる人はサプリに
リンが含まれていないか気にしたい。
注意すべきは『骨を丈夫にする』などとうたい、
リンが配合されているサプリです。
リンは体内のカルシウムと結びつき、
『リン酸カルシウム』という歯や
骨のもとになる成分を作りますが、
水に溶けにくいという欠点がある。
そのためリンを過剰に摂取すると、
リン酸カルシウムが
血中や尿中で結晶となり、
血管や腎臓に障害を起こしてしまうのです。
『45歳以上の4人に1人程度が
リン過剰の影響で腎臓に障害を受けている
可能性があるのです』と警鐘を嗚らしている。
さらに加齢や病気で腎機能が弱っていると、
ネフロン1個当たりが処理しなければ
ならないリンの量が増えてしまう。
排出が間に合わないと腎臓で
リン酸カルシウムの結晶が出現し、
ネフロンを破壊していく。
この悪循環が進んでいくと、
いよいよ摂取したリンを
尿として排出できなくなって、
血中リン濃度が上がってきます。
これは慢性腎臓病で末期に見られる症状です。
こうなればもう手遅れで、
透析治療や腎移植が必要になります。
それほどリンの過剰摂取には注意が必要なのです。
食事を普通に摂れている中高齢者は、
リンをサプリで補充する必要はありません。
むしろ害のほうが大きいと言えます。
腎臓を丈夫に保つためにも、
ここで取り上げた11種類のサプリ成分には気をつけたい。
(「週刊現代」2024年04月20日号より)
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