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おはようございます!
過剰診断などで必要のない手術や
治療を受け『不利益」を
被るケースもある。
その傾向が強いのが『がん検診』だ。
厚労省の「『がん検診のあり方に
関する検討会』における議論の
中間整理」(令和元年度版)でも、
《がん検診の不利益は、偽陰性、
偽陽性、過剰診断、偶発症等があり、
それぞれ受診者が受ける可能性が
ある不利益の重みも異なる》と検査の
デメリットが指摘されている。
氏によれば人間ドックのオプションに
含まれることの多いPSA検査で、
そうした報告が散見されるという。
血液中の『PSA』という
タンパク質の量を調べることで、
前立腺がんの可能性を測定する検査です。
前立腺にがんができると
PSAが増えますが、
がんだけでなく前立腺肥大や
前立腺炎でも数値が上がることがある。
そのため『偽陽性』とされ、
過剰な医療が施される
ケースがたくさんあります。
陽性と判定されれば精密検査を
受けるように言われ、
その結果がんが見つかれば
医師に手術を勧められる。
だが、医師は『手術を受ける際は
慎重に考えることも大事です』と話す。
前立腺がんは、ほかのがんに
比べて進行が遅いのが特徴です。
高齢になってから前立腺がんが見つかっても、
体に実害を与えることは少なく、
そのまま天寿をまっとうすることが非常に多い。
米国のある調査では、
前立腺がんではない病気で亡くなった
男性約1000人を解剖した結果、
60歳以上の男性の約7割が前立腺に
がん細胞を抱えていたという報告もあります。
さらに前立腺がんの手術には、
術後に大きなリスクも伴うという。
手術によって男性器周辺の
神経を損傷することで、
働き盛りの男性でも術後に尿漏れや
ED(勃起不全)を発症する可能性もあります。
初期の前立腺がんであれば、
治療のデメリットも考える必要があります。
米ノースショア大学の研究では、
前立腺がんを外科手術で治療した患者の
79~88%にEDが生じたという結果が出ている。
(「週刊ポスト」2022年01月01日・07日号より)
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