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おはようございます！

窒息死することも

2年前、のどに違和感を覚えるようになりました。

咳と痰が頻繁に出るようになったのです。

当時『風邪だから治るだろう』と思って放っておいたのが間違いでした。

自身の過去をそう振り返るのは、古川弘子さん（仮名、62歳）だ。

生活に支障があったわけでもないですし、市販薬を飲んで様子を見ていたんです。

ところが、いつまで経っても治る気配がない。

血が混じった痰も出るようになったので慌てて病院に行ったところ、

『非結核性抗酸菌症』と診断されました。

最終的に片方の肺の摘出手術をする事態となったのです。

咳が長引いた時点で、早急に診てもらうべきだったと後悔しています。

仰々しい名前のついたこの病気は、中高年の女性に近年増加している肺の感染症だ。

横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学教授はこう解説する。

非結核性抗酸菌症は軽い咳や痰などの症状で始まりますが、

放置すると血痰や喀血、さらには呼吸不全に陥ることもあります。

2～3週間以上、咳や痰が続く場合は、病院で詳しく調べてもらうべきです。

厚生労働省が行った国民生活基礎調査（’16年）で、身体の自覚症状のうち、

男性では、「咳と痰」が「腰痛」「肩こり」に次いで3位となっている。

咳や痰というと、単なる風邪の症状かと思う人もいるかもしれないが、これは間違いだ。

特に60歳を過ぎて、頻繁に咳や痰が出る人は、

のどから来る深刻な病に冒されつつあると自覚すべきだ。

西山耳鼻咽喉科医院院長はこう話す。

急性喉頭蓋炎は、のどが重要なサインを示す病気です。

のどの痛みが進行し、唾も飲めなくなるのが特徴の一つ。

この病気にかかると、だんだん息が苦しくなって、最悪、窒息死してしまいます。

喉頭蓋（気道に物が入らないようにする蓋）が細菌で炎症を起こし腫れてしまい、

空気の通り道が狭くなると、呼吸ができなくなります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（「週刊現代」2019年12月28日・2020年1月4日号より）

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