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おはようございます！

利尿薬は、薬の効き目をより強くするために、

何種類か併用することがありますが、ループ利尿薬＋サイアザイド系利尿薬でも、

骨折して歩けなくなるリスクが４倍以上になりました。

リスクが3倍以上になったのは、

利尿薬＋PPI／利尿薬＋抗うつ薬／利尿薬＋硝酸薬／PPI＋抗うつ薬でした。

降圧剤の利尿薬と胃薬のPPIを一緒に飲む、

利尿薬と心臓の薬ニトロールを一緒に飲むことは、よくある話だ。

だが、これまで、それが「歩けなくなる」というリスクの面から見直されたことはなかった。

さらに、今回の研究では、もう一つ重要な発見があった。

『骨折リスクを高める疑いのある薬』を１種類も飲んでいない人の、

骨折リスクを『1』とした場合、1種類飲んでいる人のリスクは『2』、

2種類飲んでいる人のリスクはおよそ『3』、

3種類以上飲んでいる人は『4.5』以上に増えていました。

言い換えれば、リスクのある薬の数が増えれば増えるほど、

加速度的に危険性が増していくということなのです。

新潟大学名誉教授も、この研究結果に着目する一人だ。

1種、2種、3種と薬の数が増えていくたびに、

骨折リスクは飛躍的に上がることが科学的に明らかになりました。

これらの薬は、飲むとしても、1種類だけに留める努力が重要です。

海外では、『５種類以上の薬を飲めば、

確実にフレイルを加速させる』ということはもはや常識となっています。

フレイルとは、身体機能や認知機能が落ちた、

要介護の一歩手前の状態を指す言葉だ。

ドイツで行われた調査によると、薬を0～4種類飲んでいる人たちに比べて、

5～9種類飲んでいる人は1.9倍、10種類以上飲んでいる人は、

3.1倍もフレイルになる可能性が高まる。

薬をいくつも飲むということは、それだけ危険ということです。

だからこそ、「歩けなくなる」リスクのある薬は極力減らすことが、

この先の人生には欠かせないのだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（「週刊現代」2019年12月28日・2020年1月4日号より）

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